きゃっきゃうふふ

いろんなものの感想を書いてたブログにログインできなくなってたのでこっちにうつってきました!

 

『ちいさい百合みぃつけた』を読みました。

 

最近、百合が気になっていまして。ダ・ウィンチの百合特集からたどり着きました。

『きゃっきゃうふふ』の時点でニヤニヤとふわふわとムズムズが止まらなくてのたうちまわってしまいました。かわいい!かわいい!かわいいっていうのは、そこで描かれている百合がかわいいのはもちろん、著者である彩奈さんがとてもかわいらしくて…!「ほんとは抱きつかれたいけど恥ずかしくて言えない」かわいい!そしてわかる!
このムズムズ感、何か覚えがあるなと思ったんですが、とても大切な女の子にとある真剣な話をされたときの感覚だなあ、と。わたしはその女の子がとても好きで、憧れてもいて、そんな子がわたしに真剣な話をしてくれたことがたまらなく嬉しかった。話の内容は、とても喜べるような幸せなものではなかったけれど、その子が、きっとたくさんのひとには教えていないであろう大切な感情をわたしに教えてくれたことがとても嬉しかった。

例えば『きゃっきゃうふふ』には、親友との素敵なひとときが描かれています。でもきっと、ここに書かれているようなときめきのことを、彩奈さんは親友には直接、語らなかったのではないかと思うのです。それがここにはある。読者のわたしは、彩奈さんのときめきを知っている。それが、とてもくすぐったくて、ふわふわして、とても嬉しい。

不思議な本だと思います。本として出ている以上、わたし以外のたくさんの誰かもここに書いてあることを知っている。でも、なんだか「わたしだけ」のような気がするのです。

なんだか恥ずかしい感想ですね…。ほんとうのことなのですけれど…。

わたしが好きだったのは『あなたを待つ箱の中で』マンションの一室、鍵、警報、一人きり。仄暗くて好きです。最後にパッと日常に戻っていくのが好き。『ラムレーズンの可能性』も好きですね。校則なんてもの、大人になったらないですもん。期間限定のドキドキです。

あと『こぼればなし』の『きゃっきゃうふふ』の部分も好きで…わたし『きゃっきゃうふふ』好きですね。好きです。「わたしだけが、そう思ってたんだなあ」の寂しさ。胸がきゅうっとなります。

字数余るので、百合の話しますね。わたしの好きな百合ってなんだろうなあと、改めて考えたんですが、もしかするとわたしは「女に恋をする女」が好きなだけかもしれないなと(百合の話じゃないじゃん!)ここ最近でクリーンヒットしたのは『ボールルームにようこそ』の千夏と明。千夏に恋をして、千夏と踊りたいから踊り続ける。千夏と別れてからも、千夏に絡みたくて踊る、明。ダンスに人生を、命をかける登場人物たちの中で、そんな明はひどく浮いている。でも、わたしはそんな明が大好きでした。明のどこにもやれない、重たくて、湿った感情が大好きでした。でもこれって、千夏と明の関係が、というのとはまた違うと思うんです。ああ、百合って難しい!あと好きなのは『ハッピーシュガーライフ』のさとうとしお、『ずっとお城で暮らしてる』のメリキャットと姉、『WIXOSSーselecter-』の千夏とメル。強くて、弱くて、傲慢で、恋ばっかりな女の子が大好きです。

百合が気になるなあという、気持ちで読んだのですが、読んで良かったです。とても奥深い百合の世界の入り口を覗き込むことができました。4月の百合展大阪が楽しみになりました。
ダ・ウィンチの百合特集でも、気になる作品がいくつかあったので、読んでみようと思います。『やがて君になる』が気になる!